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小池都知事、都議選翌日の代表辞任発表 浮かび上がる二元代表制、党のガバナンス問題

最終更新日8月17日

2日の都議選で、大勝した都民ファーストの代表を小池都知事が辞任されるようです。

後任には、小池氏の特別秘書で同会幹事長の野田数氏が就く。都民ファーストが第1党に躍進した都議選から一夜明けた3日午前、都内で記者団に「二元代表制などで懸念があることを想定すると、私は知事に専念する形で、代表は野田氏に戻していきたい」と語った。

 都議選大勝の翌日での代表辞任ということで、衝撃を覚えます。

この辞任劇をめぐる疑問点、そして浮かび上がった、都民ファーストの議員が二元代表制としてしっかりと小池都知事と対峙していけるのかなどについて見ていきます。

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都議選翌日の辞任

都議選翌日での辞任ということでまず気になるのは、都民ファーストに投票した人の思いです。

都民ファーストに投票した人たちの多くは、都民ファーストの議員に投票したというよりも、その上にある小池都知事に投票したという人だったのではないでしょうか。

 

もしも、都議選中の代表が野田さんであったならば、議席数が変わっていた可能性もあります。

そういった意味でも、都議選直後の辞任は疑問が残ります

 

二元代表制のため?

今回小池都知事が辞任ということになったのは、「二元代表制などで懸念があること」という理由を挙げておられます。

二元代表制とは

二元代表制とは、憲法93条で定められているもので、地方行政においては、間接民主主義における住民の代表が、首長(都知事)と議会に、二元化されているということです。

 

首長は執行権者として地方行政を執行し、議会はその行政執行が暴走しないか、間違った方向に行かないか、行政を監視する役割を持ちます。

つまり、首長と議会が緊張感を持って行政を進めていくことが、二元代表制なわけです。

いまさら?

はっきり言って、今回当選した議員は小池都知事のおかげで当選したわけで、小池都知事にnoということはできにくく、どうしてもyesマンだらけということは容易に予想されます。

そのような状況のなかで、都民ファーストの看板で当選した議員達が、二元代表制の責務を果たして、しっかりと小池都知事に是々非々で対応できるのか疑問だという、懸念に答えるという意味での辞任表明ということになりました。

 

確かに理念という意味ではわからなくもありません。

しかしそもそも、懸念は都議選前から言われていたことで、小池都知事が代表となって都議選を戦うことこそが、二元代表制の理念に反する行為だったわけです。

 

そして実際は、その理念に反して代表となって都議選を戦い、国民からの支持を得たわけですから、このままやっていけばよかったわけです。

 

それを都議選が終わってからすぐにやめるというのならば、理念を語るのならば、そもそも代表になるなよという声があがるのは当然でしょう。

選挙限定の工作とも取れる今回の対応には、疑問を投げかけざるをえません。

 

都民ファーストのガバナンス

次に浮かび上がったのは、都民ファーストの党としてのガバナンスに対する疑問です。

 

小池都知事は、会見で代表を辞任した後の代表は野田元代表にすると言っています。

ここで浮かび上がる疑問は、「都民ファーストの代表は小池都知事が決められるの?」というポイントです。

 

自分が辞めた後の代表を都知事の独断で決められるというのは党のガバナンスというのはどうなっているのでうか。

基本的に党の代表は、選挙など党員の合意の上で選出されるのが普通です。

にもかかわらず、小池都知事の独断で決まってしまうというのは、党としてのガバナンスに不安を抱かざるをえません

 

図らずも浮かび上がったyesマンだらけの都民ファースト

そして浮かび上がったのが、都民ファーストはやはり小池都知事のyesマンだらけなのかということです。

 

今回の辞任発表に対して、都民ファーストから文句や、異論が出てきてもいいようなものですが、全く聞こえてきません

 

音喜多幹事長も小池代表が退くことについて「小池さんが言うことならということで納得することもある。」と仰っています。

小池百合子都知事、政党代表辞任を発表 その時都民ファーストの会幹部は(堀潤) - 個人 - Yahoo!ニュース

幹事長ですら、小池都知事が言うならOKなどとも取れる発言をされるというのは、二元代表という役割を果たせるのか非常に不安を覚えます。

 

今回の発表は、「二元代表制への懸念」に答える形で発表されたわけですが、図らずも今後、特に一年生議員達が二元代表制の役割をしっかりと果たしていけるのかどうか不安を覚えることともなりました。

 

終わりに

ということで、衝撃の都議選翌日の辞任表明で浮かび上がった問題点について見てきました。

都民ファーストとしては、これから二元代表としてしっかりと役割を果たして行けるか、そして数々のスキャンダルなど、これからが正念場であるとも言えます。

 

今回の都議選で実質的には小池都政に対する信任を得たわけですから、改革をしっかりと推し進め、市場問題も解決し、2020年オリンピックをしっかりやり遂げられるように、スピード感をもって進めていただきたいところです。

はっきり言って今の状況ではオリンピックに間に合うのか、改革ができるのかには疑問が残ります。

都民ファーストの議員は、しっかりと是々非々で都知事を監視し、都政を正しい方向に進めるべく努力していただきたいところです。

 

選挙で大いに支持を得たからには、小池都政がより良い方向にいくことを、祈り期待し応援しております

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