桜咲き誇れ

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テロ等準備罪反対派が国連報告者の書簡を印籠のように掲げるのが間違っている理由

 本日5月23日、衆議院本会議で、テロ等準備罪が可決されました。

headlines.yahoo.co.jp

民進党はじめとする野党の反発で、午後1時開会の予定が午後3時まで遅れましたが、しっかりと可決することができてよかったです。

 

国連がテロ等準備罪に反対!?

テロ等準備罪の重要性や、問題点はまたの機会に置くとして、今回は一見びっくりするような、そして今日の国会でも触れられていた、こちらのニュースを取り上げたいと思います。

headlines.yahoo.co.jp

国連特別報告者のジョセフ・カナタチ氏(マルタ大教授)が、「共謀罪」法案について「プライバシーや表現の自由を制約するおそれがある」との懸念を表明する書簡を安倍晋三首相あてに送ったことについて、菅義偉官房長官は22日午前の記者会見で、外務省を通じて国連に抗議したことを明かした。

 この記事によると、国連の特別報告者が、テロ等準備罪法案が、プライバシーを侵害するものであると、首相あてに書簡を送ったということです。

 

日本はこの書簡に対して、国連に抗議したそうですが、この記事を見ると

国連がテロ等準備罪を批判している、やっぱテレビや野党が言うように危ない法律なのかな。国連が、だめだっていうことは、だめに違いない。

と思われるかもしれません。

 

しかし、この書簡は、国連から任命された特別報告者が、あくまでも個人的な見解を元に、国連で採択されたものではない、書簡を首相に送ったにすぎません。

 

つまり、特別報告者の個人的見解にすぎないということです。

 

そもそも特別報告者とは•••

www.sankei.com

特別報告者は国連人権理事会から任命され、政府や組織からは独立して特定の人権に関わるテーマについて各国で調査や関し、報告、勧告を行う任務を負う。 

制度として事実上形骸化している実態も指摘されている。

このように、特別報告者は国連に任命されているが、あくまで独立して個人的に動いてるもので、その結果を国連が保証するといった性格でもないのです。

 

さらに、人権という対象の性格上のことかもしれないが、一部の市民グループからの、偏った訴えを受けているため、公正に判断を下せていないのではないかという、意見もあります。

 

国連が任命したから、全て正しいわけではない

そうはいっても、国連が任命してるんだからその人が、間違ってるわけない、テロ等準備罪は危ないんだ、と思われるかもしれません。それほどまでに、国連という看板は大きな影響力があると思います。

しかし、過去にこういったこともありました。

www.huffingtonpost.jp

 

これまた特別報告者の発言であるが、日本の女子学生が13パーセント援助交際していると、国連がいってると言ってニュースになったので覚えている方も多いかもしれません。

 

しかしながら、これは実態とはかけ離れたもので、その後、日本の抗議を受けて、特別報告者本人から書簡が届き、13%と言う数字については、数値を裏付ける公的・最近のデータはなく、データへの言及は誤解を招くものであったという結論に至りました。

 

このように、国連報告者が、発言発表しているからといって、それが実態を表しているものではないですし、ましてや、国連の公式見解などでは全くないのです。

国連が言っていると錦の御旗のように振りかざすな

もちろんだからと言って、今回の書簡が、間違っているというわけではありません。しかし、国連がだめだと言ってるという、まさに印籠を掲げるかのような論じ方は間違っていると言いたいのです。

 

現に、今日の国会でも野党のテロ等準備罪法案への反対討論の中で、全員がこの特別報告者の書簡に触れて、国連も危険だと言っているじゃないかといって、採決を批判しました。

しかしながら、上でも述べた通り、特別報告者はあくまで国連から任命された、一個人の見解 であって、国連がお墨付きを与えるものでは、断じてないのです。

それを、さも自分たちに正当性はあるというようにして、政治的に利用する、反対派の諸君は省みるべきであります。

 

今回の指摘ははたして公正で正しいものなのか

しかも今回のテロ等準備罪を作る目的としてあげられているのは、TOC条約という、国連の条約に批准するためであります。この条約に批准するための条件として、参加罪か共謀罪を国内法で作ることが求められており、日本は共謀罪を選択したわけです。

 

それに、日本は国内で共謀罪がなんども廃案になった事情も鑑みて、その要件を組織的犯罪集団に限定し、対象犯罪も絞り込むなどしています。さらに、共謀だけでは犯罪にならず、その準備行為を行った時点でやっと犯罪になります。

アメリカや、欧米の国では、フルスペックの共謀罪が国内法で設けられており、それよりもかなり制約された日本の法律が、諸外国の法律と比較してて問題があるとは到底思えません。

 

しかも、アメリカやイギリスなどで、日本より権限の強い、共謀罪があるから人権が侵害されているなどと言った声は全くききません。

にもかかわらず、日本にだけ送るのは、この特別報告者の個人的考えであることを、さらに裏付けるものです。

適当な知識で国連の名前を利用して日本を貶めるな

しかも、この特別報告者が、日本政府の抗議に対する取材の中で、

ケナタッチ氏は日本政府に引き続き、法案の公式な英訳文とともに説明を求めている。

 と言っています。

 

法文の英語訳をよこせ、と言っていることからも、この法律をしっかりと理解しているとは思えません。そもそも、法文を読んでいらっしゃるのでしょうか。どこかの団体から、一方的な説明を受けただけなのではないでしょうか。

政府や外務省が直接説明する機会もなく、法文も正確に把握してるかもわからない、個人的見解を、国連というビッグな看板のもとで行われたのでは、たまったものではありません。

まとめ

  • 国連に任命された、一個人の見解であって、国連の見解ではない。
  • それを、さも国連の見解として、テロ等準備罪反対という自らの正当性を主張するな。
  • そもそも、国連の条約の批准の条件として要求されている
  • 日本のテロ等準備罪は、諸外国より制約を受けたのもので、諸外国と比べて危険なわけではない
  • 法文も読まず、政府からの説明も求めないままに、偏った見解で総理大臣に書簡を送るべきでない。

とまあ、こんな感じです

 

今回は、あくまで、国連報告者の、テロ等準備罪が人権を侵害するものだ、といった書簡に対して反論を行なったのもで、これを受けてテロ等準備罪の正当性を示したわけではありません。

それはまた別の問題ですので、別の機会にテロ等準備罪についても、書きます。

 

最後まで、読んでいただいてありがとうございました。反対の意見でも、賛成の意見でも、文章が下手だでもなんでもいいのでコメントやリプライ、スターいただけるとやる気が向上しますので、よろしければぜひお願いします!

 

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