最終更新日8月26日
先日朝鮮学校を高校無償化の対象から外したことに関する話について取り上げました。
簡単にいえば、朝鮮学校の北朝鮮を礼賛し、金一家の肖像画を掲げ賞賛する教育内容、そして北朝鮮に対する支援に金が流れていると指摘される、不透明な経理などを理由にして、高校無償化の対象から外すという選択を行政がとったわけです。
それに対して、朝鮮学校側は反対して、5地裁で訴訟を提起しています。
そして今回広島では国側が勝利したのですが、今回大阪地裁では朝鮮学校側が勝利しました。
これについては拉致被害者のご家族からも疑問の声が出るなど波紋を呼んでいます。
そこで、今回はこの件をめぐって思ったことについて触れておきます。
差別だと訴える側から聞こえない朝鮮学校に対する批判
今回の件を朝鮮民族に対する差別だという声が、ツイッターでもリベラル・左派の方から聞こえてきます。
さらには、朝日新聞など左派メディアなどからも、国の決定を批判する声が聞こえてきます。
しかし国を批判する一方で朝鮮学校に対する批判はほとんど聞こえてきません。
教育内容
まず指摘したいのは教育内容。
以前も触れましたが、朝鮮学校の教育内容は北朝鮮を礼賛するもので、ミサイル発射を含めて北朝鮮政府のとる内容を肯定的に捉える教育が問題視されてきました。
その中で、拉致問題に対しても、拉致問題は批判される謂れはなく、批判する人たちは人種差別だという主張が教科書に出てくるような内容です。
こういった実態については、生徒、保護者、そして脱北者たちからも疑問の声が上がっていました。
しかし、朝鮮学校に対する人種差別だと訴える勢力からは、こういった問題については全く聞こえてきません。
普段から教育内容については問題としません、学校では何を教えても自由ですというスタンスを取っているのならわかります。
しかしながら、差別を訴えてきた人たちや朝日新聞は、森友学園の教育勅語を用いる教育内容に関しては厳しく批判してきました。
私学助成金が出ているような学校でそのような教育は許されないという声も聞こえました。
自分たちの望まない教育内容に関しては、助成金も含めて痛烈に批判するのにもかかわらず、朝鮮学校の教育内容の問題について論ぜずに、単純に民族差別だと断ずる姿勢にダブルスタンダードではないかと思ってしまうのは私だけでしょうか。
不透明な経理
これまた非常に問題な、不透明な経理状況です。
広島地裁では無償化のための資金が、朝鮮総連への資金の流れについても認定されましたが、今回の大阪地裁では認められませんでした。
司法の判断にとやかく言う気はありません。そういう判断が下ったんだと受け止めるしかありません。
しかしながら、これまた民族差別を訴える人たちからはあまり聞こえてきません。
これについても朝日新聞は社説で国はこうした主張をすることを反省すべきだとまで論じています。*1
世界全体で北朝鮮への資金の流れを食い止めようと動いているときに、日本が朝鮮学校への補助金によって朝鮮に資金が流れてしまうことは断じて容認できません。
国を批判するのも大いに結構ですが、不透明な経理状況を続ける朝鮮学校にも改めるべき点があることは確かで、そこについては触れないというのは如何なものでしょうか。
終わりに
重ねて言いますが、司法の判断にとやかく言うつもりはありません。
今後残る3つの裁判での判決を待ちたいところです。
そして民族教育を否定する気もさらさらありません。
自分のルーツを踏まえながら教育を受けるということは大いに結構でしょう。
ただし、朝鮮学校には不透明な経理や、拉致被害者家族をバカにするかのような教育内容など、補助金を受けるに適しているのかと疑問に思う点があることはまちがいないでしょう。
にもかかわらず、自分たちの望まないものは教育内容を含めて批判するのにもかかわらず、朝鮮学校に関しては教育内容、経理状況には触れずに民族差別だと訴え、国は反省すべきだとまで断ずる論調は如何なのでしょうか。
民族差別とは別に、朝鮮学校に改めるべき点があることも事実として認めるべきではないのでしょうか。
普段からそのような、教育の自主性を認めるのだという主張ならば、まだその主張はわからなくはないですが、ダブルスタンダードの民族差別批判に違和感を覚えるのは私だけでしょうか。
朝日新聞は社説を
「教育の自主性を尊重するのか。問われているのは社会のあり方だ。」
と閉じていますが、過去の自紙の主張を棚に上げて、何をおっしゃっているのでしょうか。
多様性を認める社会に異論はないです。
ただし多様性を求めようとするものたちが正義を決めて、自分たちの正義に反するものは批判し、そうでないものは多様性として認める。
こういった傾向があるのは確かで、それに違和感を感じるのは私だけではないでしょう。
ぜひみなさんはどう思うかについてもお聞かせ願いたく存じます。
(関連記事)